その頃になるとカテーテルの担当医師やヘルプの看護士さんがそろって来た。
いよいよカテーテルが始まるのだが、股関節から問題の部位までチューブを送り込む。
この股関節のところを切開して入れるのだから、当然痛みが伴うが、それは局所的な痛み止め(麻酔?)の注射をされた。なので、カテーテルを挿入したり操作したりしている時の痛みは感じない。
挿入されたときに、何かが入っていくという感じしかなかった。
このあたりでいよいよ時間のリミットが迫ってきた。
心筋梗塞の場合は発症から6時間がゴールデンタイムであるらしい。この間に処置ができない場合は、本格的な心臓手術になってしまうらしい。
リミットまで20分という声が聞こえてきた。
なので、このときのスタッフも相当焦っていたらしい。冷静だったのはカテーテルの担当医だけだったか・・。
モニターが何台かあって、カテーテルの様子や心電図の波形などがそのモニターに映し出されることになっている。
けれど、なかなか心電図の映像がモニターに来ない。
あぁでもない、こうでもないと格闘してて、最後には一からつなぎ直すということになった。
このあたりまでは自分の意識も何とか持ちこたえていたのだが、何しろ酒を飲んで気持ち悪くて寝ていない。寝ようと思っても引き戻される。
ここに来ては尿道に入っている管が違和感を増幅させてくれている。
気分的にはドロドロな感じで、そろそろ寝かせてほしいなぁと思っていた。
カテーテルの処置がどのぐらい続いていたのか分からない。途中で半分寝た状態になっていたのだろう。
ただ、カテーテルを入れている足は動かすな、切開したところから雑菌が入らないように、手は足に触れてはいけないなどと言われていたので、必死にそれを守っていた。
しかし、動くなといわれるとこれほどしんどいことはない。
イライラもそろそろ限界だ。
しかもちんちんには違和感。
早く終わってくれと眠気と違和感と痛みとの闘いであった。
おかげさまで心臓には何箇所かの詰まったところがあり、吸引でそれを取り除き、問題の部位にはステントを埋め込み血流の確保ができている。
やっと楽になると思いながら、病室へ向かうためにエレベータに乗っていた。
あぁ、でもベッドは回さないで欲しい、目が回ってしまうから。(汗)
もうこのあたりから一般病室に移動した日までの間の記憶がはっきりしていない。
記憶というより時間と日にちの感覚が狂ってしまったかのようだ。
ナースステーションに近い個室に何日かいたのだけど、そのときの記憶がはっきりしない
前に入院したときと状況が違うのは、今回は病棟に研修医が何人か来ていて、自分は格好のサンプルだということ。
なので、担当医とは別に症状の質問にきたり担当医の補助をしたりしている。
担当医はO医師、担当看護士はM・O、岩手医大からの研修医
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