それ以上に大変だったのがギブスだ。
麻酔が効いているうちは感じていなかったが、麻酔が取れた瞬間から、膝を曲げて固定されてる窮屈感が襲ってきた。麻酔後の痛みどころではない。人間はあちこちを動かしながら全体のバランスを保ち生きてるんだなぁと、今更ながらに思う。
自分の足も膝を90度に曲げ、しかも上半身は真上をむいて動かせない。
ギブスは胸の下から巻かれ、手術した右足を膝下まで固めていた。
今考えても恐ろしい。(汗)
ためしにやってみると良く分かる。腕も90度に曲げて、その姿勢を何時間も我慢する。さて、どうなるか・・・。
ギブスはどのぐらい巻いていたのか覚えていない。
最初の1週間は窮屈感との戦いだったが、その後に少しだけ動かせるようにギブスに切り込みを入れた。
そうしたら随分と楽になったので、余り苦しいという記憶はない。
多分6月ぐらいにはギブスをはずしたんじゃないかなぁ。
それからは松葉杖をついて歩いていた。
そしてその後に待っていたのは苦しいリハビリであった。
自分のリハビリは90度に曲げていた足を90度よりももっと深く屈折できるようにすることと、なくなってしまった筋力を付けること。
曲がらない足を少しずつ力を入れて曲げていく、これがもう涙が出るほど痛かった。
けれど、自分の痛さは、筋ジストロフィー症の症状の進行を遅らせるリハビリに比べればたいしたこと無いと思えた。
自分がリハビリを受ける時間帯に筋ジスのリハビリの人が来ていて、それを目の当たりにすると自分の思いは大したことが無いのだなと思わされたのだ。
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